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MCTオイルのこと

健康やダイエットに高い効果があると、認知度急上昇中のMCTオイル。40年以上医療現場でも使われてきた、安全かつ栄養価の高いこのオイルを、より効果的に利用するための知識を紹介します。

MCTの正体は?

中鎖脂肪酸100%の油のことをMCT(Medium Chain Triglyceride)といいます。中鎖脂肪酸は、ココナッツなどヤシ科の種子の核の部分や、母乳などにも含まれている安全な天然成分です。今話題のココナッツオイルには、約60%の中鎖脂肪酸が含まれています。

ポイントは、「脂肪酸の長さ」。中鎖脂肪酸は、その分子(脂肪酸)の長さがキャノーラ油やラードなどの一般的な油である長鎖脂肪酸の約半分なのです。この脂肪酸が短いことで、長鎖脂肪酸と代謝経路が異なります。全身に運ばれる長鎖脂肪酸と比べて、中鎖脂肪酸はすぐに肝臓に運ばれてエネルギーとして分解されるのです。つまり、余分に体内に貯蔵することがないため、肥満になりにくいのですね。

MCTの効能は?

●医療現場●

MCTオイルは40年以上、高エネルギーを必要とする未熟児や腎臓病患者、消化器系の手術後の患者などへの栄養補給時に利用されてきました。現在は、脳のエネルギー源であるケトン体がMCTから効率的に作られることが注目され、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病などへの活用も期待されています。

●介護業界●

食が細くなった高齢者に心配な低栄養状態に活用。一般的な油からMCTオイルへ変えたところ、筋肉合成に役立ったという研究結果が。また、握力や歩行速度も上がったという報告もあります。

●スポーツ業界●

持久的な運動のパフォーマンスを上げるには、糖質だけではなく脂質も重要です。MCTを続けて摂取することで、持久力が必要な運動でもより疲れづらく、長く続けられる効果があるとされています。

●ダイエット効果●

中鎖脂肪酸は、肝臓で素早く分解され、すぐさまエネルギーになります。脂肪として蓄積されにくく、さらに、継続的に摂取することで体重と体脂肪が減少したという研究結果も出ています。

MCT摂取のコツ

MCTオイル自体は無味無臭で、生のまま使えます。ドレッシング代わりにサラダにかけたり、ヨーグルトやコーヒーに加えるのもおすすめです。また、せっかく栄養価が高いオイルを摂取するのですから、余計な添加物が入っていたり、合成MCTオイルを使っているものは避けたいですね。