不飽和脂肪酸の種類と特徴③

二重結合が2つ以上ある脂肪酸を多価不飽和脂肪酸といいます。

多価不飽和脂肪酸にはオメガ6とオメガ3があり、これは二重結合の位置によってグループ分けされます。

「オメガ(ω)」とはギリシャ語のアルファベットの最後の文字。脂肪酸は鎖状で、片端に酸素がついています。酸素がついていない方の端を「オメガエンド」と呼びます。オメガ3、6、7、9などのグループ分けは、オメガエンドから何番目に最初の二重結合があるかで分類されます。

オメガ6の代表的な脂肪酸には、コーン油や大豆油、その他多くの植物油に含まれるリノール酸、月見草オイルに含まれるγ-リノレン酸、肉類や魚類に含まれるアラキドン酸があります。リノール酸を食べると、一部が体内でγ-リノレン酸やアラキドン酸に代謝されます。

オメガ3の代表的な脂肪酸には、えごま油や亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸、魚介類に含まれるEPA,DHAがあります。α-リノレン酸も一部が体内でEPA,DHAに代謝されます。

オメガ6の脂肪酸からオメガ3の脂肪酸に変換されることも、またその逆にオメガ3からオメガ6に変換されることもないので、オメガ6を沢山食べれば体内にオメガ6系の脂肪酸が増え、オメガ3を沢山食べれば、オメガ3系脂肪酸が増えます。

この記事を書いた人

地曳 直子