注目の成分、オレオカンタールとは

オリーブオイルに含まれるファイトケミカルであるオレオカンタール。オレオカンタールには様々な作用がありますが、中でも最も注目されているのが、強力な抗炎症作用です。

炎症は、体の中でオメガ6のアラキドン酸にシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素が働いて、炎症物質であるプロスタグランジンが作られることで起こりますが、オレオカンタールは、COX酵素を阻害することで、炎症物質の産生を抑えます。これは、イブプロフェンやロキソニンなどの非ステロイド系消炎鎮痛剤と同じ働きです。

アラキドン酸から作られるプロスタグランジンは、炎症を起こすことで異物の攻撃から体を守る物質であり、大切な免疫反応なのですが、現代人はそれが過剰になることで、癌や糖尿病をはじめとした炎症性疾患が増えている状況のため、炎症を抑えることで改善する場合が多いのです。

また近年になって、オレオカンタールはCOX酵素阻害以外にも複数のメカニズムにより、抗がん作用や動脈硬化の改善、アルツハイマー型認知症の予防・改善作用があることも報告されています。

そんな素晴らしいオレオカンタールですが、残念ながら全てのオリーブオイルに含まれる訳ではありません。

次回は、オレオカンタールを摂取するためのポイントをお伝えします。

この記事を書いた人

地曳 直子