花粉症対策におすすめのオイル

私たちが日々食事でとる脂質は、体の中でそのまま働くのではなく、代謝酵素によって様々な形に変わって働いています。

中でも必須脂肪酸であるオメガ3系、オメガ6系の脂肪酸からは、体を調整するホルモンの様な働きをする多種多様な「脂質メディエーター」がつくられます。

脂質メディエーターは、細胞膜を構成する脂質から局所的・即時的につくられて、その場で働きます。しかも、その場その場で違う形に変わって対処しています。

例えば、ひとくくりに抗アレルギー作用があると言っても、アレルギー性鼻炎、アレルギー性皮膚炎、腸管アレルギーでは、違う形の抗アレルギー物質が作られるのです。

さて、春はスギやヒノキの花粉によるアレルギー性鼻炎で悩まれる方が多いかと思います。以前からオメガ3には抗アレルギー作用があることは知られていましたが、近年になり、そのメカニズムの一つが明らかになりました。

鼻腔粘膜で、免疫細胞の好酸球がオメガ3のE P Aから15-HEPE(ヒープ)という抗アレルギー物質を作り、アレルギー反応を抑えていたのです。

E P Aは魚介類に豊富に含まれますし、えごま油や亜麻仁油に含まれるα-リノレン酸からも作られます。

花粉症でお悩みの方は、アレルギーを促進するオメガ6を控え、オメガ3系のオイルや魚介類を意識して摂ることをお勧めします。

この記事を書いた人

地曳 直子