酸化から守るビタミンE

前回、植物は脂質を蓄える際、脂質が酸化しないように、脂溶性の抗酸化物質であるビタミンEを一緒に蓄えると書きました。ビタミンEは植物中の脂質の酸化を防ぎますし、私たちが摂取すれば、体内の脂質を酸化から守ってくれます。

私たちの体は37兆個もの細胞で出来ていて、その全ての細胞の膜は、リン脂質という脂質が主成分です。

細胞膜のリン脂質は、活性酸素によって酸化されやすく、一つが酸化すると、隣のリン脂質にも酸化反応が起こるという連鎖的過酸化反応が起こります。

しかし、そこにビタミンEがあると、リン脂質の間に入り込み、ビタミンEは自分自身が酸化することによって、リン脂質の酸化の連鎖反応を食い止めてくれるのです。

酸化したビタミンEは、ビタミンCによって還元されて、再び抗酸化力を発揮出来るようになります。

陽射しの強いこの季節、ビタミンEとビタミンCをたっぷり摂って、体を酸化から守りましょう。

この記事を書いた人

地曳 直子