認知症を促進する物質とは?

トランス脂肪酸と同等もしくはそれ以上に毒性が強いのが、アルデヒド類です。
トランス脂肪酸が水素を添加する際に生成されるのに対して、アルデヒドは油を高温加熱することで生成されます。
油から出来るアルデヒド類の中でも、私たちが知らず知らず日常的に摂ってしまっている可能性が高いのが、ヒドロキシノネナールです。

ヒドロキシノネナールは、植物油に多く含まれるオメガ6のリノール酸が酸化・分解されることで生まれます。このヒドロキシノネナールは、脳の海馬の神経細胞の細胞死を促進することで、認知症リスクを高めることが分かっています。
ヒドロキシノネナールと認知症の関係は、10年以上前に脳科学専門医の山嶋哲盛先生らの研究チームによって初めて報告されましたが、その後更に研究を続けられ、近年、脳だけでなく、肝臓や膵臓にもダメージを与えて、脂肪肝や糖尿病の原因になることも報告しています。

ヒドロキシノネナールは蓄積されやすく、加齢とともに増加することも分かっているので、若い頃から出来るだけ取り入れないようにすることが大事です。

揚げ物などの高温油調理をしたものに入っている場合が多いので、食べる量や頻度を減らすこと、またご家庭の場合はココナッツオイルや米油など酸化しにくいオイルに置き換えることで摂取量を減らすことが出来るので、意識してみてくださいね。

この記事を書いた人

地曳 直子