トランス脂肪酸の毒性を軽減する脂肪酸とは

トランス脂肪酸は世界的に「体に悪い油」として知られている一方で、どのようなメカニズムで作用するかは不明な点が多いです。
そんな中、今年の4月に東北大学がトランス脂肪酸に関する新たな報告をしています。

以前「トランス脂肪酸の種類」でも書いたように、エライジン酸などの工業型(人工型)トランス脂肪酸には細胞死(アポトーシス)を強く促進する作用があるが、天然型トランス脂肪酸のバクセン酸などの天然型トランス脂肪酸には、その作用がないとのこと。

工業型と天然型に作用の違いがあるのは以前から分かっていましたが、今回の研究で初めて明らかになったのが、工業型トランス脂肪酸の細胞死促進作用をEPA・DHAなどの高度不飽和脂肪酸が強力に抑制するということ。

工業型トランス脂肪酸を含むマーガリンやショートニング、およびそれらを使った加工食を出来る限り減らすことが第一ですが、すべて避けるのは難しいので、普段からお魚を食べてEPA・DHAを摂る事も大事ですね。

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地曳 直子