中性脂肪として溜まりにくい脂質

前回、ダイエット時に避けたい脂質として、長鎖飽和脂肪酸について書きました。今回は、ダイエットの味方の脂質について書きます。ダイエットの味方の脂質は大きく分けて以下の2パターン。

ひとつは中性脂肪として蓄えられにくい脂肪酸、もうひとつは、体脂肪を燃やしやすくする脂肪酸です。この2つの働きをするのが、中鎖脂肪酸と多価不飽和脂肪酸のEPA,DHAです。

まず中鎖脂肪酸について。

ここで言う中鎖脂肪酸は飽和脂肪酸ですが、前回書いた長鎖の飽和脂肪酸がダイエットの大敵なのに対して、同じ飽和脂肪酸でも鎖長が少し短い(炭素数が少ない)という違いだけで、中性脂肪として蓄えられにくくなるのです。それは、違う視点で見ると、いざという時のエネルギー源として蓄えるより、摂取後すぐにエネルギーとして使うことに適した形の脂肪酸と言えます。中鎖脂肪酸は肝臓で一部がケトン体に変換され、ケトン体も脳や筋肉でエネルギー源として使われます。

いずれの形でも、エネルギー源として使われるので、物理的に体の中に残らず、中性脂肪として蓄積されにくいと言うことですね。
また、中鎖脂肪酸は摂取したものがエネルギー源として使われやすいだけでなく、長期的に摂取することで、蓄積した脂肪の燃焼を促す働きもあります。ぜひ短期間のダイエットだけでなく、続けて摂って痩せやすく太りにくい体を手に入れたいですね。

次回はEPA,DHAについて書きます。

この記事を書いた人

地曳 直子